こぎん刺しの基礎 PR

初心者さんがぶつかる疑問をズバッと解決♪5選

こぎん刺しを始めて何作品か作ると、「あれ? これ、結局どうしたらいいんだろう?」と思う事が出てきませんか?

私もこぎん刺しを始めた頃、どうしたらいいのか分からなくて、インターネットや本で調べました。
調べ方が悪かったのか、結局分からなくて、布や糸を何種類も購入したりもしました。

インターネットで調べている時、疑問を持っているのは自分だけではないことに気づきました。
なので、これから述べる話は『初心者さんあるある』ではないでしょうか。

少しでも、当時の私と同じ悩みを抱えている方のお役に立てれば嬉しいです♪

布の目が分からなくなる

こぎん刺しを刺していると、布目がずれているように見えることがありませんか?

同じ列に刺していたはずなのに、刺すはずの布目に既に糸が通っているように見えたり、布目が半目ほどずれて見えることがあります。

淡い色より濃い色の布を刺している時の方が、こういうことが起きやすいように感じます。

ともあれ、そんな時は布を透かしてみてください。

平織の布ならば、絶対に縦と横の列があります。

分かりにくかったら、1目、2目と分かるところまで糸を抜いてみてください。
時々間違って刺してしまっていることもありますので、糸を抜いて正しく刺せているところまで戻ることで、列がはっきりするでしょう。

目が疲れていて、布目が見辛くなっていることもあります。
休憩を取り入れながら、こぎん刺しを楽しみましょう♪

糸こきをしているのに、布が引き攣れる

こぎん刺しを奇麗に刺すには、次の段に移る時に、糸にゆとりをもたせ、一段を刺すごとに糸こきをします。
そうすることで、布が引き攣れるのを防ぎます。

でも、きちんと糸こきをしているはずなのに、出来上がりを見ると、布が引き攣れて波打っていませんか?

原因は2つです。

1つは糸こきが甘かったパターンです。
初心者さんは糸をきつめに刺しがちなので、糸こきを丁寧にやってみましょう。

もう1つは、布が変形したパターンです。
糸こきをした時に、布を斜め方向に強く引っ張りませんでしたか?

布は斜め方向に伸びる特性があります。
この特性を生かして、バイアステープが作られています。
バイアステープが丸い角を簡単に縁取ることができるのは、この伸びるという特性のおかげです。

糸こきをする時、糸こきをしたい段を摘まんで、横に引っ張りながら上下に揺さぶります。
この時、斜め方向に引っ張らず、糸を均等になるよう糸を送るイメージで、小刻みに揺さぶります。

布が伸びてしまったら、元に戻すのは難しいので、糸こきをする時は気をつけましょう。

こぎん糸は一度ほどくのか

手芸店でよく見る『オリムパスのこぎん糸』や、『刺しゅう糸25番』を使う時、糸は一度ほどき揃えてから使うといいと聞いた事がありませんか?

オリムパスの『こぎんキット』からこぎん刺しを始めた方は、説明書にそう書かれていたこともあり、こぎん糸は一度ほどいて使うものだと思っていますよね。

ところが、糸によっては、しっかりよりがかかっていて、ほどく事ができないものがあります。
私が使っているもので言えば、『未晒しのこぎん糸』がそうです。

一度ほどくかは、糸によります。

しっかりよりがかかっているものは、そのまま使います。

『オリムパスのこぎん糸』や『刺しゅう糸25番』は、一度ほどいてから使うといいでしょう。

『オリムパスのこぎん糸』や『刺しゅう糸25番』は2本の細い糸をよって1本にしたものを6本より合わせて作られています。
この6本を、1本ずつ引き抜いてほぐした後、もう一度6本を揃え直します。

ふわっとした仕上がりにしたい時は、揃え直した糸をそのまま使います。
シャープに仕上げたい時は、揃え直した糸によりをかけます。
よりは、糸をねじる事でかかりますので、まずは一目刺し置いて、針をクルクルと回して糸をねじりましょう。

『オリムパスのこぎん糸』や『刺しゅう糸25番』には元々ゆるくよりがかかっているのですが、このまま刺すと糸がずれて輪ができやすいので、一度揃え直すほうがお勧めです。

いずれの糸も、刺しているうちによりが甘くなってきたり、ねじれてきたりします。
これは刺し進めている時、無意識に針を回しているからです。
時々確認して、糸の状態を保ちましょう。

糸端の処理はもどる? 絡める?

本や説明書によって、糸端の処理の仕方が違っていて、どうするのが良いのか迷いませんか?

ある本では『2~3目刺し戻る』となっていて、ある本では『近くの糸に絡める』となっていたりします。

こぎん刺しの場合、刺し戻る方法が、正しい処理の仕方になります。

こぎん刺しは裏まで美しい刺しゅうです。
表と裏は、まるで写真のポジとネガのようになっています。
刺し戻る処理のやり方は、このポジとネガの状態を保つ事ができるので、裏も奇麗です。

また、こぎん刺しは実用性が高い刺しゅうです。
刺し戻ることで、布の強度が増したのでしょう。

ただ、刺し戻ると、表にひびかないように刺し戻っても、よ~く見ると刺し戻っているのが分かります。
どうしても糸が2重になるので、これは仕方のないことです。
のれんや、ベッドカバーなど大きな範囲を刺す時は、気にならないかもしれません。
しかし、ポーチなど小さい物だと違和感として気になる方がいるかもしれません。

近くの糸に絡める方法は、刺しゅうでよく使われる手法です。
この方法だと、表に一切響きません。
しかし裏の美しさが損なわれます。
裏地をつける作品の時は裏が見えなくなるので、こちらの処理の方法でもいいでしょう。

刺しゅう枠は使わないのか

刺しゅうをする時に使う刺しゅう枠ですが、こぎん刺しでは使いません。
何故なら、こぎん刺しは運針で刺し進めるからです。

しかし、刺しゅう枠を使ってこぎん刺しをする方もいます。

刺しゅう枠を使うメリットとして、糸の調子を一定に保つことができます。
特にふわっと仕上げたい時には、運針で刺すより、一目一目刺すほうが奇麗に仕上がります。
デメリットはとても時間がかかることです。

出来上がった作品を見て、「これは刺しゅう枠を使って刺している」とは分からないです。
なので、刺しゅう枠を使うも使わないも自由だと思っています。

疑問は解決しましたか?

経験を積んだ今ならわかることも、始めたばかりの頃はとても悩みました。

個人的なところでは、糸は一度ほどくのか問題が一番困りました。
一時は「糸は自分でよらなければならない」と思って、「糸をよるための器具を買わなくてはいけないのでは」と思っていたぐらいです。

始めは気にならなくても、何度かやっていくうちに疑問に思うことが出てきます。
それは自分のレベルが上がったからなのでしょう。
試行錯誤しながらも、楽しく作品を作っていきたいですね。

では、今回はこのへんで。
また、ぜひ来てくださいね♪

『わたしのROOM』では、こぎん刺しに必要な道具やキットを紹介しています。
よかったらのぞいて見てください。
キットの【初心者さんにお勧め】や【中級者さん向け】のレベル付けは、私の独断と偏見です。